2004年09月29日

マレーシア4日目

クアラルンプールからバスで30分ほどのところに
バトゥー・ケイブという鍾乳洞がある。
ヒンズー教の寺院なのだそうだ。
朝食抜きだったので寺院前の店で腹ごしらえ。
500円くらいでツバメの巣のシロップ煮が買えたので初体験。
コラーゲンは多そうなんだけれど巣自体に味があるわけではないのね。
甘いシロップとトッピングの乾燥ナツメの味しかしなかったよ。



洞窟の入り口は岩山の中腹にあるのでそこまでは階段。
昇りきってみると洞窟というよりは大きな空洞が出来ていて
中にはどぎつい色合いの祭壇や壁画や像がごろごろ。
床だけコンクリで平らにしてあるほかは
全部鍾乳洞のゆるゆる流れるような岩肌で
日比谷の野音くらいの広さは優にあった。
天井にはこれまた大きな穴が開いていて岩山の上の緑と空が見える。
上を眺めているだけで何も言えなくなる。
大きすぎて、天井が高すぎて
普通に人の発する程度の声では反響しないくらいに広いのだ。



舞台美術の仕事の大半は
「それっぽいもの」だったり「らしくみえるもの」を作るために
技巧を凝らすことに費やされているようなところがあるので
本物を見せられてしまうとお手上げするしかないな、と思うときが多々あります。

もちろん「らしさ」を追求してゆくことが間違っているわけではないし
恐ろしく確かな再現力を以って「らしさ」を表現することのできる技術者を
私は心から尊敬します。本物すら越える偽物は確かに存在するのですから。
でも、それとは全く別のベクトルで「世界」を構築する術もまたあるわけです。
選択肢はいくつもあります。どの道を選ぶにせよ、やるなら徹底しなきゃね。

「らしく」作っておくことでそれなりの体裁は保てるわけで。
「らしく」見えてさえいれば仕事をした気になっている人間がこの業界多すぎます。
そういう人は一度、本当に一度でいいから本物を見るべきです。
何でも良いから、自分が「らしく」作ったものなど吹き飛ばすくらいの本物を。



旅行の話に戻ります。
寺院のあった件の広大な洞窟の隣には
日の光の全くささない小さな洞窟があります。
(といっても最初の洞窟に比べての話ですが)
ガイドさんに連れられて入ったので
懐中電灯の明かりの届くところしか見えませんでした。
手持ちの明かり2つ3つくらいで照らしきれないくらいには広いわけです。
その明かりを消すと何も見えない真っ暗闇。
数分も経てば目が慣れてきそうなものなのに全く何も見えません。
明かりをつけると滝の溢れたような形で固まった岩や
ミルクティー色をした巨大石柱が光の輪の中に見えます。
3メートルくらいの洞窟ヘビがするすると足元を這っていました。
毒はないからノープロブレムってガイドのおじさんが笑顔で。



帰りのバスの時間を聞いたら「時々」とのことでした。
長距離バスや電車は比較的ダイヤに忠実に走っているけど
市内バスは「来たら乗る」ものらしい。
ついでに言うとドアを開け放して走っていることも多い。
飛び乗り・飛び降り可ってことらしい。



洞窟探検で今日も歩いたので昨日の店でもう一度足裏マッサージ。
今度は長めのコースを依頼したので
足は元より頭も肩も腰もばっちりもんでもらう、が
足裏が専門の店なので正直足以外はあまり気持ちよくなかった。ぶつぶつ。
昨日のドラえもんは担当ではなかったけれど
「ノビター!シズカー!」と歓待してくれた。だから嬉しくないってばよ。



今日も夕食は中華。エビとアスパラが絶品。
ここでなら値段を見ないで食いたい物を注文できる。
何も考えずにお腹いっぱい注文しても3000円くらいで済むよ。
posted by YUKINO MATOI at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 旅のことーマレーシア | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2004年09月28日

マレーシア3日目

バスに乗ってマラッカを離れクアラルンプールへ移動。
ホテル選びで相方とちょっとした喧嘩になる。
マラッカで妙なものを見てしまったので
できれば窓のない部屋には泊まりたくなかったのだけれど
相方が見つけてきたチャイナタウンの一室には窓がなかった。
窓のある部屋がよかったよぅ、とごねるものの
料金はもう先払いしてあるし
安くて綺麗な部屋だから他に反対する理由もないし
理由を説明しろと言われても言うに言えず
(私以上に怖がりなので怪談の類は絶対耳に入れたがらない人)
結局そこの部屋で落ち着いた。
いいんだ、何も見ずにばたんきゅー出来るくらい遊び倒して帰ってこよう。



フルーツを山盛りにした屋台や
インクで染めた鮮やか過ぎる生花を売る店や
偽ブランドもののバッグや時計でチャイナタウンはいっぱいいっぱい。
日本にいたとき好きでよく食べていた豆乳花の屋台があったので
喜んで買いに走ったら出来立てのあつあつを渡されてちょっと辛かった。
冷え冷えのに黒蜜かけて食べるのではないんですね。
でも本場物のほうがちゃんと豆乳の味がして美味。



じっとしていても汗ばむほど暑いのだけれど
古いモスクを観に行くことになりノースリーブの上にカーディガン着用。
モスクにもよるけれどヴェールで髪を隠すよう言われるところもあるそうな。
一応、手と首から上以外全部肌を隠して入ったものの
守衛さん以外は皆さんお昼寝中で誰も私たちを見る人はいなかった。
お祈りの時間以外は仮眠所になっているみたい。
大理石の床にぺとっと横になって寝るの、気持ち良さそうでしたもの。



もちもちふわふわで信じられないくらい美味いナンとタンドリーチキンを食べ
初めてのヤシの実ジュース(実に穴あけてストローで飲むやつね)にトライし
モスク前から地下鉄に乗ってツインタワーに移動。
マレーシア最大のショッピングモールでお買い物三昧です。
昨日からせっせと歩きまくったので
初・リフレクソロジ―を受けてみることにしました。
ひんやりするジェルを塗られ
指の長いマレー人女性がむにむにぽきぽきとマッサージしてくれるので
殆ど痛みはありません。しやわせ。
相方担当の方はやたらと多弁なマッサージ師殿で
君たち日本から来たの?ドラえもんて知ってるだろ?
僕はドラえもんに似てるって良く言われるんだ(確かに体形は)。
君たちはのび太としずかに似てるよね(似てませんよ)。
ああ、のび太似は嫌かい?じゃスネオに似てるよ(だから似てませんよ)。
等々、延々と喋りつづけていました。



足元が軽くなりすぎてふわふわの状態で
南国フルーツのスム―ジ―を飲み
KLタワーから夜景を眺め
チャイナタウンでお腹いっぱい中華を食べて帰りました。
ビールをたくさん飲んだので何も見ずに眠りに落ちました。
posted by YUKINO MATOI at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 旅のことーマレーシア | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2004年09月27日

マレーシア2日目

朝の6時からいきなりスコールだった。
マラッカ市内に出るころにはすっかり晴れて
てらてらと眩しい南国の陽気になる。
元々宗主国の趣味に合わせていたと思われる街並は
白い塗りが半ば以上風雨に晒されて剥がれていて
そこを赤やクリーム色や水色に彩色しているので
なんともかんとも不思議な眺め。
チャイナタウン方面に行けば行くほど不思議度は増す。

薄暗いペットショップでは亀やカメレオンが売られていた。
ほこりっぽい空気の中で見たことのない色の蝶が飛ぶ。
道の端っこを塵芥を含んだ水がゆるゆる流れてゆく。



トライショーに乗ってみた。サイドカーの自転車版みたいなものだ。
プラスチックの造花や電飾や金メッキでこてこて飾ったチャリの横に
これまたこてこて飾った日除けつきの座席がついている。
チャリ自体が古いのと、装飾+3人分の体重とで
歩くのと大差ないスピードしか出ないのはご愛嬌。
それで大型車すれすれの車道を走るのでのろくてもスリリング。ぎゃー。



普段からその手のものは見たり感じたりしない質なのですが
(人一倍怖がりではあるのですが)
旅で何か開眼したり感覚が目覚めたりすることってあるのかしらん。
もしくはただ疲れて幻覚を見ただけだったのかもしれない。
でも、とりあえず、マレーシアで泊まったあの部屋には何か居たよ。
見ちゃったよ。呼ばれちゃったよ。ひぃぃん。
害を成したり呪ったり憑いたりする気配はなかったし
それ以降も特に何も見たり感じたりしていないので今は平静。
posted by YUKINO MATOI at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 旅のことーマレーシア | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2004年09月26日

マレーシア1日目

自分が今対処できていること
乃至できていると思っている事象というのは
往々にしてそれが既知の事象の範疇から
そう大きくは外れていないから対処できるのであって
自分が知っている、経験済みであると思っていることは
この世界に比してみればあまりにも小さくて狭くて浅いものでしかない。
どんなものであれ侮ったり見くびったりできるほどには
自分は決して偉くも大きくもない。
これは旅に出て見知らぬ土地にでも行かないと忘れがちなこと。



ゼブラーマンを機内で見ながら空を飛ぶこと6時間
マレーシアはクアラルンプール空港に到着。
タイやベトナムやバリ島に比べたら
観光地としての印象は比較的薄かったマレーシア。
片道の格安航空券を出しているのが
マレーシア航空と大韓航空だけだったから
そして韓国なら日本に帰ってからいつでも行けそうだったから
消去法でマレーシア。
新婚旅行の行き先選択としてはやや受動的だけれど
消去法で選んだ旅だからって楽しくないなんてことはないはずだ。



空港から車で2時間強走るとマラッカに着く。
途中、ところどころに街がある他は
ひたすら熱帯雨林ばかりが続く道。
真新しく舗装された道と全く手付かずの森との
ざっくりしたギャップがなんだかSF的。
こうも人の手が入っていない風景を
生まれてこのかた見たことがなかったので
マレーシアに来た、というよりも
自分はいったいどこにいるんだろう、と思う。

道と森との間にはよく見ると有刺鉄線が張ってある。
人家が途切れ、明かりひとつない夕闇の中に
いきなりレトロフューチャリスティックな高層ビル群が現れる。
アスファルトの敷かれた剥き出しの地面は真っ赤なレンガ色。
夕暮れ空の群青と黄色のコントラストが激し過ぎて目が痛い。
森の中には研究施設があって恐竜のDNAから云々、だの
あのビルの中で遺伝子操作を受けた人間たちが土星に行くべく云々、だの
言われたらもの凄く説得力あるだろうなぁ、この光景。



着いた先はマラッカ郊外の瀟洒なリゾートホテル。
ここ半年くらいがんばってよかったです。ごほうびだ。
posted by YUKINO MATOI at 00:00| Comment(2) | TrackBack(0) | 旅のことーマレーシア | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

広告


この広告は60日以上更新がないブログに表示がされております。

以下のいずれかの方法で非表示にすることが可能です。

・記事の投稿、編集をおこなう
・マイブログの【設定】 > 【広告設定】 より、「60日間更新が無い場合」 の 「広告を表示しない」にチェックを入れて保存する。


×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。