2009年07月28日

コングラチュレイション

キティが試験に受かりました。
自信はある、という本人の言葉を鵜呑みにして
落ちる気はしないとさえ私は勝手に思い込んで強気で送り出しましたが
蓋を開ければ既にその道のプロ、セミプロとして活躍している強者が受験者に名を連ね
武器になるような学歴も職歴も一筋のコネすらもないキティには
正真正銘の徒手空拳で挑むほかなかった試験でした。

公式に発表されている日本人で7人目
現行の試験制度になってからは僅か3人目の合格者だそうです。

他に楽な道はいくらでもあったろうに敢えて回り道をしたひと。
誰かがかけた橋を渡るのではなく自分で橋を建てて渡る道を選んだひと。
ぶれないで、折れないで、投げ出さないで、辿り着いたひと。

すごいな。すごいなあ。おめでとう。
posted by YUKINO MATOI at 23:24| Comment(2) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

根を張った場所

ドイツに暮らして5年、5度目の一時帰国。今までで一番くたびれた。

ちびすけと2人での長旅で、そのわりにあれもこれもといつもに増して欲張ったせいもあるけれど、帰国の予定が決まるや友人に片っ端からメールして約束を取り付けて嵐のように慌ただしく会っては別れ会っては別れ、ああまたこれで当分会えないのだなと思いながら話したくて話足りなかった言葉たちをぐっと飲み込んで駅に向かい、実家の押し入れを開ければ置き去りにされた段ボールの山また山で、いつまた日の目を見るかもわからないままにかつて愛して蒐集したものたちがひっそりと埃にまみれて放置されたまま、買い込んだ帰路の品々はずっしりと重く、なんでこんな思いをしてまで持ちかえらねばならんのか、ドイツにいるときには日本であれ買ってこようこれも揃えようと心底待ち望んだものまで放り出したくなる始末。自分で望んで異国に暮らしているはずなのに何の因果でこんな生活をしているものだか、ぐらぐらと揺さぶられて目が回って何もかもが曖昧に傾いでゆくのを他人事のように眺めている自分がいました。

ドイツに戻り高く済んだ夏の空を眺め、十字架の尖塔や信号機の形、草の匂い、小麦畑の色、木の葉の影、指に触れる硬貨の感触までがあまりにも慕わしく懐かしいのに困惑しました。日本を出てくるのはあんなに苦しかったのに、ここにいることはこんなにも心地良い。魂の半分が深く深く根を下ろしてしまった場所。

どれくらい長くかはわからないけれど、まだここにいたいのです。

戻ってすぐに仕事が待っているのは幸いです。
ここにいる理由、いたいと思う明確な理由があるのは幸いです。

また、頑張れそうです。
まだまだ、頑張れそうです。



もやしもんの8巻を読んでぐっときた方は遊びに来てくださいねドイツ。いいところですよー!
posted by YUKINO MATOI at 15:33| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年07月10日

NHK

『おかあさんといっしょ』のスタジオに
キヨシローの似顔絵入りTシャツ(顔の上にMy Daddy?って書いてある)
を着て出演している子がいて、きゅんとした。

ピタゴラ装置のDVDブックが欲しい。
佐藤研はワークショップをやってくれないだろうか。

『クインテット』は佳い!すごーーーく佳い。
posted by YUKINO MATOI at 07:02| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年07月09日

古典

絵本界における「名作」って大人の読み物の世界におけるそれとは増刷の桁が違うのなー。松谷みよ子の『のせて のせて』なんて第146刷ですよう!すごいですよう、まこちゃん!

母が買い与え母の母が買い与え友人知人らがこぞって贈ってくれたおかげで
子の蔵書量がすごいことになってます。どうやって持って帰ろうこれ。

だから母は自分の本は
(仕事に使う資料を別にすれば)伊藤計劃さんの遺作『ハーモニー』と
『3月のライオン』の2巻と『魔女』の第2集しか買ってないのです。
posted by YUKINO MATOI at 08:24| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

前記の件

単に両親が両親とも無闇に物を捨てられない人たちなだけという気も。
小学生の頃のファンシーな便箋の使い残しやら原型がなんだったのかすら思い出せないおもちゃの部品やら粗品でもらった置物やら磨耗して黒ずんだ匂いつきの消しゴムやらエトセトラエトセトラエトセトラ、もう捨てようよう、それ、といいたくなるものしか入っていないダンボールを押入れの片隅に発見して、そっと蓋を閉じる。
posted by YUKINO MATOI at 08:17| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年07月08日

変わるもの変わらぬもの

物心ついたときから食卓にあった梅干入れが今日も変わらず食卓にあり
父が独身時代から使っているポットは
私の一人暮らしに4年間同行してまた元の食器棚に収まり
姉弟3人が遊び倒した木馬が、オルゴールが、カスタネットが
当然のような顔をして子の相手をしている。
私も弟も従姉妹もみな使ったちいさな飯碗でもくもくと食事をし
弟のらくがきの残る絵本を読んでは笑い、泣く。

変わりゆくものは変わりゆくままに。
変わらぬものは変わらぬように。
母が守ってきたものを
母になって初めて見たような気がした。



通っていた高校の目の前にあるパン屋を通りがかったら
値段や品揃えはそのままに
オーガニックな材料や地元産の素材への切り替えが進んでいて
その心意気やよし!と懐かしのカレーパンを購入。
校則では昼休みに校外に出てはいけないことになっていたけど
なにしろ生徒管理の牙城たる体育科の先生方からして
生徒を買いに走らせたりしていたからなあ。
posted by YUKINO MATOI at 08:42| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年07月07日

トーキョー覚書

フランクフルトの空港で遊び倒して離陸後1時間で熟睡
途中一度起きてぐずっただけで
あとは日本海上空までずっと眠り続けた子が素敵。
起こさなかったらまだ寝続けていたかも。
せんとくん似のおちびさんを連れた隣のご夫婦が苦戦している
(機内でお子さんの爪切ってたけど
 どうやって爪切り持ち込んだんだろう?)のを横目に
申し訳ないほど楽ちんな旅でした。



成田でキティのご両親がお出迎え。
以後1週間の同居生活。
笑えるような泣きたいような引き攣ったような弛緩したような。
この家で洗剤がどこにあって最寄のバス停はどこで
ゴミの出し方も掃除の仕方も台所での作法も覚えたけれど
結婚して5年が経とうとしている今もなお
夫の家族という人たちとの付き合い方がわからない。



渋谷の児童会館、歌舞伎座、銀座のサロン・ド・テ
上野動物園、『奇想の王国』展
四谷のおもちゃ美術館に表参道のクレヨンハウスに
『ネオテニー・ジャパン』展も見て奈良美智の犬を買って
新幹線に駆け込みました。



仁左衛門一世一代の『女殺油地獄』
人が人を殺める瞬間の泥濘。
いつの間にか足を取られて沈み込んでいた己。
一度転がりだしたら滑稽なほどに逆らえない哀しさと
そこに嵌まり込んだダメな男の色香、美しかった。
仁左様はやはり声がいい!声が!惚れ惚れ。



銀座でフランスのお茶を数種類
新宿の貴和でドイツ製ボタンをこれまた数種類
日本で、なぜ!とキティにつっこまれるのが目に見えるようだけど
だってフランス語できないからパリでこんなに買えないもん。
だってフライブルクのボタン屋さんでこんなの見たことないもん。

マリアージュフレールの紅茶のソルベが幸せに甘く苦く美味でした。
飾りのカラメルにも茶葉が入っていて香ばしい。
バニラのルイボスティーって
いかにもお茶にアロマを足しました、という感じの
べったりした感じが舌に残るのが多くて好きじゃなかったんだけど
ここのは本当に上品な香りでびっくりした。
何杯頂いても口も胃もだるくならない。何杯目でも美味しい。
高価なものは恭しくおしいただいてちびちび賞味するよりも
大きな口を開けてぱくぱくと頂いてしまうに限る、と
これは森茉莉と、ウィーンのカフェで出会った小父様に教わった作法。
乾いた喉にポットになみなみのお茶を2種、心ゆくまで味わってから
1階に並んだ美しいティーポットをうっとり眺めて帰る。


posted by YUKINO MATOI at 07:35| Comment(3) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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